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ラッパーSAGGAの実験的アルバムが凄い。 [Japanese HIPHOP]

ラッパーのSAGGAと言えばNY仕込みの日本語ラッパーとして有名だ。

SAGGAといえばISH-ONEとの伝説のグループYING YANGの名前が必ず出てくるが、ソロでの活動やDELMONTEとのXKHALIVASでの活動でも人気が高い。


そんなSAGGAが去年2018年11月に新しいアルバムを配信した。

タイトルは
Birth Again

SAGGAの配信作品だ。

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11曲入り 1050円 (税込)

収録曲
1. Skit for Sinking Flower


2. Sinking Flower


3. Skit for Hoshifuru Yoru


4. Hoshifuru Yoru


5. Skit for Space Walker


6. Space Walker


7. Skit for Birth Again


8. Birth Again


9. Skit for Hello Again


10. Hello Again


11. Skit for Beginning of Destruction


品番: TCJPR0000486571
発売日: 2018年11月17日






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サガは幼少期より人生の半分以上を海外(シンガポール~NY)で過ごし、音楽活動の傍らで俳優(WUのドキュメンタリーに日本人として唯一参加)やモデルとしても活躍してきた。


またYINGYANG PRODUCTION所属のラッパーとしても有名なSAGGA。


SAGGAを形容するのにハードコア、バイリンガルという言葉が使われるが、優しく日本語を大事にしているラッパーだと思う。

NYから帰国後はSEEDA"GREEN"や盟友ISH-ONEの"ST-ILL"等への参加等で注目を集めていた。


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ソロ作品とXKHALIVAS名義の作品は数多くリリースしているが去年2018年にリリースされたBirth Againはかなり実験的な内容だ。




全体的に浮遊感のある上ネタとシンプルなビートと落ち着いたラップが印象のストーリーアルバムである。

簡単にレビューしてみよう。




1. Skit for Sinking Flower

ある女の子の物語を1つのテーマとして作られたアルバムだという事がわかる。サガの語りから始まる。

2. Sinking Flower

物語の内容がしっかりと入ってくるが随所にベテランのスキルが混ざり、ポエトリーリーディングとは別のフローもライムも楽しめる。

(イラつく)と(パフューム)

(サイコパス)と(大都会)などは心地よいライムだ。


3. Skit for Hoshifuru Yoru


そしてまたスキット 女の子は星になった。。そんなアナウンス。



4. Hoshifuru Yoru

リズミカルなフローを織り交ぜるが、重要なメッセージはわかりやすく、はっきりとラップしている。

フックは英語がメインだが、こちらも聞き取りやすい!


かなりラップを聞き取りやすくしている。
初見のB-BOYが聞いたら「ん?初心者なのかな?」と、思ってしまうほどにわかりやすく聞き取りやすいラップだ。




5. Skit for Space Walker
そして、また語りが入る、女の子の悲しみは消えた、、とアナウンス



6. Space Walker
こちらも浮遊感のあるトラック。
聞き取りやすいラップに聞き取りやすいフック。


( we are space walker)と ( 旅にでようか)
 (巡り)と(煙)などのライムはパンチラインだ。




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7. Skit for Birth Again

再び語り、一曲終えると語りという流れだ。




8.Birth again
浮遊感があるトラックだが壮大なスケールを感じさせる。


(さようなら)と(迷うなら)などの素晴らしいライムも良い。

フックはかなり勢いのあるフックとなる。

明日に希望が湧くようなフックとラップだ。




9. Skit for Hello Again
赤ん坊の泣き声と語りが入る。

生まれ変わったようだ。

10. Hello Again



10.Hello
メロディーが強めな壮大なトラックだ。


(道徳と背徳のカクテル) 
(吸い込むだけで胸詰まらせるアスベスト)
かなりのパンチラインだ。

最後まで落ち着いたラップと聞き取りやすいメッセージ。

笑顔になれて勇気が出てくる





11. Skit for Beginning of Destruction

最後には真っ直ぐ前を見れるような語りでアルバムは終わる。







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とても実験的で勇気のいる作品だと率直に思える。過去のSAGGAの作品を聞いてないで、このダウンロードアルバムを最初に聞いたら「初心者なのかな?」と思ってしまうリスナーもいるかもしれない。


それほどまでにラップの速度を落としてあるし、難しい言い回しをしていない。


もちろんメッセージ重視だからだと思う。

一歩間違えれば初心者とも思われるかもしれない、それはラッパーとしては嫌な事だと思う。



SAGGAは高いスキルやボキャブラリーを持っているラッパーなのに あえて 聞き取りやすいラップやフックにした事を高く評価できる。




新しい試みだ。

まさに本や詩、映画をラップにしたようなアルバムだ。

実際に映画でそのまま使えるかもしれない。

セリフとしてラップをこま切れにして使えばかなり長尺になる。

映像と役者の表情がメインの映画もあるのでセリフがそんなに多くない映画としては全く不自然ではないかもしれない。

ラップは言葉を詰め込んでいるので途切れ途切れでセリフとして使えば、充分二時間程の映画だって作れそうだ。



これからもSAGGAの作品はチェックすべきだ。


スキルフルな作品も楽しみだし、実験的な作品も楽しみだ。








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